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TOKAI Research Memo(8):2029年3月期に純利益135億円・ROE13%目標の中期経営計画(2)

*14:08JST TOKAI Research Memo(8):2029年3月期に純利益135億円・ROE13%目標の中期経営計画(2)
■TOKAIホールディングス<3167>の今後の見通し

d) 情報通信(コンシューマー向け)事業
コンシューマー向け情報通信事業の2029年3月期営業利益は、2026年3月期比20%増の12億円を見込む。市場環境として、ブロードバンド市場は緩やかな成長が続き、モバイル市場では市場の成熟に伴いキャリア再編や代理店の統廃合が進むものと予想される。また、MVNO市場についてはスマートフォンやIoT用途での市場拡大が期待される。

こうしたなか、ブロードバンド事業では新規サービス開発を通じた売上・ARPUの向上に取り組むほか、運営体制の見直し等による効率化・コスト削減を継続する。中期経営計画では契約件数について緩やかな減少が続く前提としている。一方で、モバイル事業については自社・提携他社店舗での「LIBMO」の拡販を強化していくほか、商品設計や料金プランの見直しによる市場競争力の維持を図る。

e) 建築設備不動産事業
建築設備不動産事業の2029年3月期営業利益は、2026年3月期比17%増の30億円を見込む。市場環境は建設コストの高騰によるコスト高が続く見込みで、戸建て新築は需要減少が想定されるなか、省エネリニューアル建築や設備工事市場は堅調に推移する見通しである。

こうしたなか、建築・設備工事事業では、大型新築案件の受注強化、並びに保守業務との連携を強化していくことで収益拡大を図る。また、オフサイトPPAやセカンダリー太陽光発電所の購入による再生可能エネルギービジネスの強化、リフォーム・リニューアル工事や非住宅案件の受注を強化する。不動産事業では取扱い物件の種類を拡大(収益物件、中古事業用物件等)していくと同時に、収益性の観点から仕入物件を厳選する方針である。

f) アクア事業
アクア事業の2029年3月期営業利益は、2026年3月期比15%増の9億円を見込む。宅配水市場全体が成熟化する一方で、浄水型サーバーの需要が拡大し、物流・資材・製造コストの上昇や環境課題への対応が求められるなかで、宅配水と給水型浄水サーバーの両サービスを展開し、幅広いニーズに対応していく方針だ。また、Webを通じた顧客獲得体制を強化し、顧客獲得コストの低減を進めるほか、物流・資材・製造コストの削減に取り組む。同社の強みは宅配水と給水型浄水サーバーの両サービスに対応していること、グループネットワークを生かした販売が可能なこと(グループ共通ポイント制度等)、味と品質については各審査機関から表彰されており、ブランド力を有していることなどが挙げられる。こうした強みを生かして着実な成長を目指す。

(3) キャピタルアロケーション
3年間累計のキャピタルアロケーションについては、安定した利益成長を実現し、ROE向上に向け戦略的に資金を配分する考えである。キャッシュ・インとして3年間累計の営業キャッシュ・フローで約900億円、有利子負債の活用で約100億円とし、キャッシュ・アウトとして収益基盤の維持・強化を目的とした投資で約550億円、M&A・アライアンス戦略による投資で約200億円、株主還元のうち配当金で160億円以上、自己株式取得で100億円以上としている。M&A・アライアンス戦略による投資額が約200億円に届かない場合は、その差額分を株主還元に振り向ける方針である。直近3期間の配当総額は約134億円、自己株式取得は約20億円で、株主還元額としては少なくとも1.7倍に拡大する見通しである。

(4) 人的資本・人財育成方針
人的資本・人財育成方針については、従業員のスキル・エンゲージメントの向上に取り組むとともに、働きがいのある組織を実現することで、グループ全体の経営戦略を実現し、企業価値の向上を図る方針である。このため、新たに生産性指標として「1人当たり営業利益※」をKGIに設定した。2026年3月期の1人当たり営業利益372万円を2029年3月期は437万円へ引き上げ、15%以上の増加を目指す。2023年3月期から2026年3月期は5%の増加にとどまっていた。2029年3月期の連結従業員数を逆算すると約5,380人となり、2026年3月期末の5,033人から年率約2%の増加ペースとなる。

※ 連結営業利益÷期末連結従業員数(嘱託・パート社員除く)

社員個々のスキル向上と生成AIの活用などにより、間接部門だけでなく営業や開発部門など全社で生産性向上に取り組む方針で、その一環として、AI戦略室も新たに設置した。KGIを達成できれば、2029年3月期の営業利益目標235億円の達成も見込まれる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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