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橋本総業HD Research Memo(6):2026年3月期は増収・営業増益も、期初予想は未達
2026/06/24 12:06
*12:06JST 橋本総業HD Research Memo(6):2026年3月期は増収・営業増益も、期初予想は未達
■橋本総業ホールディングス<7570>の業績動向
1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の連結業績は、売上高が172,462百万円(前期比4.3%増)、営業利益が2,527百万円(同3.4%増)、経常利益が3,452百万円(同0.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が2,818百万円(同2.5%減)となった。期初予想に対しては、売上高で1,538百万円、営業利益で273百万円の未達だった。いずれも衛生陶器・金具類の低迷が主因で、他セグメントは総じて順調だった。
日本経済は、国際政治の不確実性、物価上昇と金融環境の変化が市場に影響を与えるなか、先行きに不透明感を伴う状況にある。建設業界では、民間住宅投資は減少するものの、民間非住宅投資、公共投資、リフォームが増加した。同社は、中期戦略に沿って、商品の即納体制に向けた在庫の拡充、ピッキング方法の改善など物流機能の効率化、ショールーム商談会の実施(全国各地で107回実施)、利益率向上に向けた仕入れと販売価格の管理強化などを実行した。出店は滋賀(移転による増床)、長崎、鳥取(子会社と同時出店)の3店だった。みらい市は、北海道、東北、九州、中部、中四国、東京の6ヶ所で開催、目標4万名に対しリアルとWeb合算で5.1万人(内リアルは目標2.3万人に対し2.5万人が来場)の動員を達成、みらい市を通じた売上高も目標の424億円に対して430億円に着地するなど好調に推移した。これらの結果、売上高は増収となった。
利益面では、仕入れと販売価格の管理強化などにより売上総利益率がわずかだが改善した。メーカーによる価格改定が多かったが、1次卸はそのまま転嫁する場合が多いため、売上総利益率への影響は小さかったようだ。販管費の抑制に努めたものの、基幹システムなど償却が増えたことで販管費率は横ばい、結果的に営業利益もほぼ横ばいとなった。金利上昇や資金調達の結果、利払いが増えて営業外損益が悪化し、経常利益以下が減益となる要因となった。なお、受取利息があまり大きくないため保険積立金を解約して返済や出店に投入、解約損は若干発生したものの財務体質の改善につなげた。期初予想比では売上高、利益ともに未達になったが、これは、大手衛生陶器メーカーの価格改定幅が大きくなったことで普及品を中心に販売が低迷し、取り扱いシェアの大きい同社にも影響が及んだことが主因である。
M&Aに関しては、2025年11月にブラストの住宅建材事業を承継することを公表した(2026年4月承継実施)。ブラストは、大手企業及びゼネコンとの取引実績が多く、住設建材事業部門では住宅関連製品の販売から取付工事を一貫して行うサービス体制を構築、年間の売上高は20億円程度である。プレ加工を指向する同社としては、材工一貫した受注が可能になるなどメリットが大きい。しかも、販売先が重なっていないため、売上高は純増となる見込みである。2026年3月には、2026年内の合意を目指し、アイナボホールディングスとの経営統合の検討を開始した※。アイナボホールディングスは、2025年9月期の業績が売上高922億円、営業利益25億円の上場企業で、タイル、サッシ、サイディング、住宅設備機器の販売・施工を主力事業とし、戸建住宅から大型ビルまで、内外装及び住宅設備の領域でトータルソリューションを提供している。工事で業界首位という施工力やLIXILとの関係に強みがある。このため同社との親和性が高く、双方にとってシナジーが期待される。
※ 同社とアイナボホールディングスとの共同持株会社の設立が想定されている。
衛生陶器以外は市場平均を上回って成長
2. セグメント別の業績動向
セグメント別の前期比の増減状況は、管材類が売上高で4.5%増、セグメント利益で3.4%増、衛生陶器・金具類が売上高で1.1%減、セグメント利益で2.1%減、住宅設備機器類が売上高で3.5%増、セグメント利益で2.8%増、空調機器・ポンプが売上高で8.4%増、セグメント利益で10.0%増となった。空調機器・ポンプは好調で、管材類や住宅設備機器類は堅調で業界平均を上回る伸びとなったが、衛生陶器・金具類は厳しい状況だった。
管材類は、価格改定のあった化成品の伸長が目立った。住宅分野は、戸建住宅の着工数が減少したもののリノベーション向けの高付加価値商材が増加、非住宅分野は、物流倉庫やデータセンターなどの設備投資需要が増加した。衛生陶器・金具類は、住宅分野では、リフォーム需要が下期から増加した一方で持家の新設着工戸数が減少、非住宅分野では、中小規模のリニューアル案件を中心に更新需要が増加した一方で新築需要が減少した。特に、衛生陶器の大手メーカーが大幅な価格改定を打ち出したことで需要が他メーカーにシフトし、陶器類・水栓類が低調に推移した。
住宅設備機器類では、給湯機器類が、新設着工数減の影響以上にリフォーム需要が順調だったリフォーム業者へのサポート体制を強化し、年間を通じて順調に売上高を伸ばした。エコキュートは、補助金制度や光熱費削減への関心の高まりを背景に省エネ機種の需要が引き続き好調に推移した。キッチン設備は、全体として販売数量が減少したものの高付加価値商品を中心に好調に推移した。空調機器・ポンプは、業務用空調機器類が、前期の「フロン排出抑制法」改正に伴う駆け込みの反動で需要が減少した一方、家庭用の換気・空調機器類が、電気代高騰などの影響により省エネ機種の需要が増加した。ポンプ類は、都市部の増圧給水ユニット類の需要が減少したものの産業用ポンプの需要が増加した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
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■橋本総業ホールディングス<7570>の業績動向
1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の連結業績は、売上高が172,462百万円(前期比4.3%増)、営業利益が2,527百万円(同3.4%増)、経常利益が3,452百万円(同0.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が2,818百万円(同2.5%減)となった。期初予想に対しては、売上高で1,538百万円、営業利益で273百万円の未達だった。いずれも衛生陶器・金具類の低迷が主因で、他セグメントは総じて順調だった。
日本経済は、国際政治の不確実性、物価上昇と金融環境の変化が市場に影響を与えるなか、先行きに不透明感を伴う状況にある。建設業界では、民間住宅投資は減少するものの、民間非住宅投資、公共投資、リフォームが増加した。同社は、中期戦略に沿って、商品の即納体制に向けた在庫の拡充、ピッキング方法の改善など物流機能の効率化、ショールーム商談会の実施(全国各地で107回実施)、利益率向上に向けた仕入れと販売価格の管理強化などを実行した。出店は滋賀(移転による増床)、長崎、鳥取(子会社と同時出店)の3店だった。みらい市は、北海道、東北、九州、中部、中四国、東京の6ヶ所で開催、目標4万名に対しリアルとWeb合算で5.1万人(内リアルは目標2.3万人に対し2.5万人が来場)の動員を達成、みらい市を通じた売上高も目標の424億円に対して430億円に着地するなど好調に推移した。これらの結果、売上高は増収となった。
利益面では、仕入れと販売価格の管理強化などにより売上総利益率がわずかだが改善した。メーカーによる価格改定が多かったが、1次卸はそのまま転嫁する場合が多いため、売上総利益率への影響は小さかったようだ。販管費の抑制に努めたものの、基幹システムなど償却が増えたことで販管費率は横ばい、結果的に営業利益もほぼ横ばいとなった。金利上昇や資金調達の結果、利払いが増えて営業外損益が悪化し、経常利益以下が減益となる要因となった。なお、受取利息があまり大きくないため保険積立金を解約して返済や出店に投入、解約損は若干発生したものの財務体質の改善につなげた。期初予想比では売上高、利益ともに未達になったが、これは、大手衛生陶器メーカーの価格改定幅が大きくなったことで普及品を中心に販売が低迷し、取り扱いシェアの大きい同社にも影響が及んだことが主因である。
M&Aに関しては、2025年11月にブラストの住宅建材事業を承継することを公表した(2026年4月承継実施)。ブラストは、大手企業及びゼネコンとの取引実績が多く、住設建材事業部門では住宅関連製品の販売から取付工事を一貫して行うサービス体制を構築、年間の売上高は20億円程度である。プレ加工を指向する同社としては、材工一貫した受注が可能になるなどメリットが大きい。しかも、販売先が重なっていないため、売上高は純増となる見込みである。2026年3月には、2026年内の合意を目指し、アイナボホールディングスとの経営統合の検討を開始した※。アイナボホールディングスは、2025年9月期の業績が売上高922億円、営業利益25億円の上場企業で、タイル、サッシ、サイディング、住宅設備機器の販売・施工を主力事業とし、戸建住宅から大型ビルまで、内外装及び住宅設備の領域でトータルソリューションを提供している。工事で業界首位という施工力やLIXILとの関係に強みがある。このため同社との親和性が高く、双方にとってシナジーが期待される。
※ 同社とアイナボホールディングスとの共同持株会社の設立が想定されている。
衛生陶器以外は市場平均を上回って成長
2. セグメント別の業績動向
セグメント別の前期比の増減状況は、管材類が売上高で4.5%増、セグメント利益で3.4%増、衛生陶器・金具類が売上高で1.1%減、セグメント利益で2.1%減、住宅設備機器類が売上高で3.5%増、セグメント利益で2.8%増、空調機器・ポンプが売上高で8.4%増、セグメント利益で10.0%増となった。空調機器・ポンプは好調で、管材類や住宅設備機器類は堅調で業界平均を上回る伸びとなったが、衛生陶器・金具類は厳しい状況だった。
管材類は、価格改定のあった化成品の伸長が目立った。住宅分野は、戸建住宅の着工数が減少したもののリノベーション向けの高付加価値商材が増加、非住宅分野は、物流倉庫やデータセンターなどの設備投資需要が増加した。衛生陶器・金具類は、住宅分野では、リフォーム需要が下期から増加した一方で持家の新設着工戸数が減少、非住宅分野では、中小規模のリニューアル案件を中心に更新需要が増加した一方で新築需要が減少した。特に、衛生陶器の大手メーカーが大幅な価格改定を打ち出したことで需要が他メーカーにシフトし、陶器類・水栓類が低調に推移した。
住宅設備機器類では、給湯機器類が、新設着工数減の影響以上にリフォーム需要が順調だったリフォーム業者へのサポート体制を強化し、年間を通じて順調に売上高を伸ばした。エコキュートは、補助金制度や光熱費削減への関心の高まりを背景に省エネ機種の需要が引き続き好調に推移した。キッチン設備は、全体として販売数量が減少したものの高付加価値商品を中心に好調に推移した。空調機器・ポンプは、業務用空調機器類が、前期の「フロン排出抑制法」改正に伴う駆け込みの反動で需要が減少した一方、家庭用の換気・空調機器類が、電気代高騰などの影響により省エネ機種の需要が増加した。ポンプ類は、都市部の増圧給水ユニット類の需要が減少したものの産業用ポンプの需要が増加した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
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