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ミガロHD Research Memo(7):2027年3月期売上高は、前期比13.0%増の650億円を見込む(2)

*11:07JST ミガロHD Research Memo(7):2027年3月期売上高は、前期比13.0%増の650億円を見込む(2)
■ミガロホールディングス<5535>の今後の見通し

2. 「FreeiD」の展開加速
同社では、顔認証IDプラットフォーム「FreeiD」の導入展開を加速させている。導入先は大手デベロッパーや不動産会社を中心に全国へ広がっており、賃貸マンション、分譲マンション、シニアレジデンスなど幅広いアセットタイプで採用が進展している点が特徴である。特に近年は、共用部のみならず専有部まで顔認証を導入する「オール顔認証マンション」の採用事例が増加している。三菱地所レジデンス(株)の「ザ・パークハビオ」シリーズ、東急不動産(株)の「コンフォリア・リヴ永福町」、三井不動産レジデンシャル(株)の「パークアクシス横浜伊勢佐木町通り」、和田興産<8931>の「ワコーレ住吉本町」、(株)サンウッドの「サンウッドテラス府中八幡町」など、大手デベロッパー案件で導入が進んでいる。加えて、近鉄不動産(株)によるシニアレジデンスでは、国内初となるシニアレジデンス向け「オール顔認証」仕様を実現しており、用途領域の拡大も進んでいる。

既存導入先における横展開も顕著である。生和ホームズ(株)では「セイワパレス本町東」が3棟目の導入物件となったほか、東急不動産の賃貸レジデンスにおいても5物件目の導入となるなど、導入後の継続採用が進展している。これは単発導入ではなく、顔認証を標準仕様として組み込む流れが広がっていることを示している。さらに、アズ企画設計<3490>では今後供給する全マンションへの「FreeiD」標準採用を決定し、すべての物件を「オール顔認証マンション」とする方針を打ち出した。導入エリアも拡大しており、全国規模で認知度と採用実績が積み上がっている。LAホールディングス<2986>の子会社である(株)ファンスタイルでは、沖縄県内初となる全住戸オール顔認証マンションを展開しているほか、京都府では名鉄都市開発(株)の「リシュドール梅小路」が賃貸マンション初導入事例となり、熊本県では(株)サンケイビルの「Grand’X大津熊本」が県内初のオール顔認証マンションとなった。従来のエントランスや宅配ボックスに加え、エレベーター、駐輪場、ゴミ置場、ワーキングスペース、ラウンジ、ジム、大浴場など導入範囲が拡大している。また、施設予約サービス「FreeiD Reserve」や、三菱地所<8802>が提供するスマートホームサービス「HOMETACT」、アイホン<6718>が提供する「FAGUS」との連携など、外部システムとの統合も進展しており、単なる顔認証システムではなく、居住体験全体を高度化するプラットフォームとしての価値向上が進んでいる。加えて、顔認証によるハンズフリーの入退室、鍵・カード不要のシームレスな導線、高いセキュリティ性などが評価されており、デベロッパー側にとっては物件差別化要素として、入居者側にとっては利便性向上施策として浸透が進んでいる。

人手不足やスマート化ニーズの高まりを背景に、今後も「FreeiD」の導入拡大余地は大きいと考えられる。顔認証を核とした多用途プラットフォームとして、決済、予約、セキュリティ、住宅・商業施設など多様な領域における実装が着実に進展しており、今後も利用シーンのさらなる拡大が期待される。

3. 人的資本経営の強化
同社は、中長期的な成長に向けて、人材を重要な無形資産と位置付ける「人的資本経営」を継続的に強化している。その中核施策として、生産性向上と組織力強化を目的としたグループ横断プロジェクト「PJ AXiS」を引き続き推進しており、着実な運用を通じて実効性向上に取り組んでいる。「PJ AXiS」では、AIと個人の成長を軸に、グループ全体の業務効率化や価値創出力の向上を目指している。特に足元では、ノウハウ・知見共有の仕組み強化に注力しており、その一環としてグループ横断の学習・共有施策である「AIキャンパス」を毎月開催している。AI活用事例や業務改善ノウハウを共有することで、個別部門にとどまらない形でグループ全体のナレッジ蓄積と活用レベルの底上げを図っている点が特徴である。また、人的資本経営の観点では、単なる人材育成にとどまらず、社員がより付加価値の高い本来業務へ集中できる環境整備も進めている。AIを活用した業務改善や業務プロセスの見直しを通じて、定型業務の効率化や生産性向上を推進しており、これにより1人当たりの業務付加価値向上を目指している。同社における人的資本経営は、採用や育成のみを目的とした施策ではなく、AI活用と組織知の共有を通じて、グループ全体の競争力向上を図る経営基盤強化の取り組みと位置付けられる。今後も「PJ AXiS」の継続運用を通じて、人的資本の質的向上と生産性改善を着実に進めることで、中長期的な成長を支える組織基盤の強化が図られていくと弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)



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