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アール・エス・シー Research Memo(3):2026年3月期は既存事業好調も大型スポット売上の反動減で減収減益

*11:43JST アール・エス・シー Research Memo(3):2026年3月期は既存事業好調も大型スポット売上の反動減で減収減益
■アール・エス・シー<4664>の決算概要

1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の連結業績は、売上高が前期比6.9%減の8,232百万円、営業利益が同27.8%減の217百万円、経常利益が同24.7%減の234百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同25.1%減の140百万円と減収減益となり、期初予想(売上高8,300百万円、営業利益300百万円、経常利益300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益205百万円)に対してもそれぞれ下回って着地した。

売上高は、主力の「建物総合管理サービス」(警備、清掃等)が新規案件の受注や既存事業所での契約条件の見直し(価格改定)により順調に伸長した。減収となったのは、「人材サービス」において、前期業績に寄与した大型周年イベントの反動減(約13億円)があり臨時契約(スポット売上)が大きく落ち込んだことが理由であり、その点は想定内である。それ以外の臨時契約についても伸び悩み売上高は期初予想を下回った。

損益面でも減収による収益の押し下げに加え、人的資本投資(賃上げ等)や想定を上回る物価上昇等の影響、さらには将来に向けた先行費用等※により減益となり、期初予想に対しても下振れた。

※ 大型複合施設警備の立ち上げ費用のほか、2号警備に特化した新会社設立やSBRとの資本業務提携に関わる費用を含む。

財政状態について特筆すべき動きはなく、資産合計は前期末比2.6%減の4,052百万円に縮小した。一方、自己資本は利益剰余金の積み増しや第三者割当に伴う新株発行※により同10.2%増の2,399百万円に拡大し、自己資本比率は59.2%(前期末は52.4%)に改善した。

※ SBRとの資本業務提携に伴うもの。調達資金は約117百万円。

セグメントごとの業績及び活動実績は以下のとおりである。

(1) 建物総合管理サービス事業
売上高は前期比10.0%増の7,569百万円、セグメント利益は同6.8%増の669百万円と順調に伸長した。前期受注案件の通年寄与に加え、新規案件の受注や既存事業所での価格改定などが増収に寄与した。損益面では、人件費や物価上昇による影響、先行費用の増加などが利益を圧迫したものの、増収効果により増益を確保した。また、活動面では、警備部門において、大阪・関西万博の警備業務や丸ノ内でのイベント警備などの大型スポット案件を受託したほか、大型複合施設では「豊洲セイルパークビル」や「ミタマチテラス」などで警備業務を開始した。清掃部門については、関西地区で大阪の大型複合施設の清掃業務を開始した。

(2) 人材サービス事業
売上高は前期比66.3%減の663百万円、セグメント利益は同88.8%減の13百万円と大幅な減収減益となった。前期業績に寄与した大型周年イベント案件の反動減により大幅な減収となった。また、派遣単価は上昇傾向にあるものの、一部の業務においては迅速な人員確保が難しかったことが、業績を押し下げた。損益面でも、減収による収益の下押しのほか、人件費や採用コストの増加などにより大幅な減益となった。

2. 2026年3月期の総括
2026年3月期を総括すると、業績面では減収減益となったものの、既存事業が順調に伸び、ストック型のベース利益が底上げされた点は高く評価できる。一方、人件費や採用コストの増加、物価上昇等の影響が利益を押し下げたことはネガティブな材料であった。もっとも、人件費やその他費用の増加には今後の成長に向けた先行投資的な要素が含まれているため、今後いかに売上増(付加価値の拡大)に結び付け、回収していくのかがポイントと言える。活動面では、大型複合施設での警備業務開始や関西地区での清掃業務の受託のほか、AI警備ソリューションの共同推進を目的とするSBRとの資本業務提携など、警備DXの実現に向けても様々な進展があり、前中期経営計画の最終年度として次につながる実績を残した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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