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サイバートラスト Research Memo(3):電子認証と国内唯一のOS技術を軸に、リカーリング型で収益を拡大

*11:03JST サイバートラスト Research Memo(3):電子認証と国内唯一のOS技術を軸に、リカーリング型で収益を拡大
■事業概要

1. 事業概要
サイバートラスト<4498>はサービス区分をトラストサービス※1、プラットフォームサービス※2としている。国内最長の電子認証局運用実績と国内唯一のLinux OSディストリビューターとして培った技術力と高品質サービスを、大手のSIerやSaaS事業者、販売代理店等のパートナー企業※3によるエコシステムで提供することを強みとしている。

※1 2026年3月期第1四半期より認証・セキュリティサービスの名称を変更。
※2 2025年3月期第3四半期よりLinux/OSSサービスとIoTサービスを統合。
※3 2026年4月時点でサイバートラストパートナーネットワーク登録160社。

取引形態は、ライセンス※1、プロフェッショナルサービス※2、リカーリングサービス※3の3区分としている。今後の成長戦略として、リカーリングサービス売上の拡大とリカーリングサービス売上比率の上昇を推進するため、リカーリングサービスの機能拡充やサービス品質向上などによる付加価値の向上やパートナー経由のサービス拡大に加え、カスタマーサービス及び更新案件管理の徹底などに取り組んでいる。

※1 Linux/OSS製品など自社製品のライセンス販売。
※2 製品カスタマイズ・導入支援、セキュリティコンサルティング、受託開発など。
※3 電子証明書サービスや自社製品サポートサービスなど契約が更新されることで継続した収益が見込まれるもの。

同社は各サービスとも拡大基調にあり、特にストック型の「リカーリングサービス」が全体の収益拡大をけん引している。過去5期(2022年3月期~2026年3月期)の推移を見ると、トラストサービスの売上高は2022年3月期の3,359百万円から、2026年3月期には4,774百万円(2022年3月期比42.1%増)と伸長した。なかでもリカーリングサービスは2,588百万円から3,808百万円(同47.1%増)となった。プラットフォームサービスの売上高は2,371百万円から3,586百万円へと51.2%増加した。そのうちリカーリングサービスは1,011百万円から1,820百万円(同80.0%増)となった。この結果、連結売上高は5,731百万円から8,360百万円へと45.9%増加した。全社ベースのリカーリングサービス売上高も3,600百万円から5,628百万円(同56.3%増)へと伸長し、全社売上高に占めるリカーリングサービス売上比率は62.8%から67.3%(4.5ポイント上昇)へ拡大した。売上の約7割をストック収益が占める高収益なビジネスモデルが、同社の大きな特徴である。

2. トラストサービス
トラストサービスは、デジタル社会の身分証となる電子証明書※1や、DXに必須の電子的本人確認・電子署名※2などを提供している。同社は、国内初で国内最長の運用実績を持つ商用電子認証局※3、かつ国際的な監査規格に合格した電子認証局として、25年以上にわたりSSL/TLSサーバー証明書やクライアント証明書などを発行している。

※1 Webサイト運営者の実在性を証明するサーバー証明書、業務利用許可端末を認証して社内ネットワークへのアクセス権を制御するデバイス証明書、従業員・会員などを認証するユーザー証明書などがある。
※2 電子取引の信頼性を担保するiTrustなどがある。
※3 申請者の本人確認、電子証明書の発行、発行済証明書の管理などを行う信頼できる第三者機関。

主要サービスとして、パブリック証明書サービスではサーバー証明書のiTrust SSL/TLSサーバー証明書、電子認証局サービスでは端末認証証明書発行管理サービスのサイバートラスト デバイスID、認証局アウトソーシングサービスのサイバートラストマネージドPKIのほか、電子取引の信頼性を担保するiTrustサービス※があり、プロフェッショナルサービスでは情報セキュリティコンサルティングサービス、脆弱性診断サービスなどがある。なおiTrust、デバイスIDは主にパートナー企業が提供するアプリケーション内の重要な機能を部品として提供している。様々なDXビジネスでパートナー企業と業務提携できる高い拡張性を備えており、柔軟に組み合わせて幅広く活用可能なビジネスモデルである点は、同社の大きな特長であり強みとなっている。

※ iTrust本人確認サービス、iTrust電子署名用証明書、iTrustリモート署名サービス、iTrust eシール用証明書など。

同社のサービスは幅広い分野で採用されており、直近でも戦略的なアライアンスや導入実績が相次いでいる。本人確認領域では、ソフトバンクにおける携帯電話申し込み時の本人確認や、マネーフォワードケッサイ(株)の本人確認サービスに「iTrust」が採用されたほか、アトラス情報サービス(株)との協業も開始した。また、電子署名・eシール領域においては、大阪製鐵(株)のミルシート(鋼材検査証明書)のデジタル化に採用されたほか、キヤノンマーケティングジャパン<8060>やウイングアーク1st<4432>との協業を通じ、AI時代を見据えたデジタルトラスト基盤の構築を推進している。さらに、公共・教育分野でも福島市教育委員会が「デバイスID」を導入するなど、官民を問わず安全なデジタル環境の構築に寄与している。

トラストサービスにおけるリカーリング売上高は、2023年3月期の2,939百万円から2026年3月期には3,808百万円へと29.6%増加した。なかでも成長をけん引しているのがiTrustであり、同期間の売上高は325百万円から1,051百万円へと3.2倍(2023年3月期比223.4%増)に急拡大し、売上高は10億円を超えた。これに伴い、2026年3月期にはiTrustの売上規模が主要プロダクトであるデバイスIDを上回り、セグメント内での構成比は27.6%に上った。さらに2027年3月期には、この構成比が37%まで上昇し、同社における最大の基幹サービスとなる見通しである。一方、安定高収益源と位置付けるデバイスIDは同期間で852百万円から1,025百万円(同20.3%増)へ伸長したほか、サーバー証明書やマネージドPKIも堅調に推移した。同セグメントは、高成長を遂げるiTrustが全体をけん引する一方で、ほかの3プロダクトが強固な収益基盤として支える持続的なポートフォリオを構築している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)




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