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ミラタップ Research Memo(2):住宅設備・建材のEC販売を軸として、空間づくりを総合的に支援

*11:42JST ミラタップ Research Memo(2):住宅設備・建材のEC販売を軸として、空間づくりを総合的に支援
■会社概要

1. 会社概要
ミラタップ<3187>は、主に住宅設備機器や建築資材をECで販売する住設・建材EC事業を手掛けている。設計事務所、ゼネコン、工務店などの建築プロに加え、ECサイトを通じて、施主である一般消費者にも直接商品を提供している。キッチン、洗面、バス、タイル、床材、建具、エクステリアなど、住宅や商業空間を構成する幅広い商品を取り扱い、ECサイトを中心に販売している。購入者の属性にかかわらず同一条件・同一価格で購入することができる「ワンプライス」を採用している点が特徴である。

同社のビジネスモデルの特徴は、インターネットを活用したダイレクト販売により、従来の建材流通に存在する複数の中間業者を介さない点にある。製造委託先や国内外メーカーから商品を仕入れ、EC上で価格を開示して販売することで、価格の分かりやすさと購買のしやすさを高めている。建築プロにとっては見積りや発注の効率化につながり、一般消費者にとってはデザイン性の高い商品を自ら選びやすい環境となっている。

一方で、住宅設備機器や建築資材はサイズ感・質感・色味を確認したいニーズが強く、ECだけでは購買判断が難しい面がある。同社はこの弱点を補うため主要都市にショールームを展開し、実物確認や空間提案を受けられる体制を整えている。オンラインで商品情報を得てショールームで実物を確認し、ECで購入する流れを作ることで、デジタルとリアルを組み合わせた販売モデルを構築している。

同社の強みはデザイン性の高い商品企画力、ECを前提とした効率的な販売体制、価格の透明性、建築プロと一般消費者の双方に接点を持つ顧客基盤にある。自社開発商品に加え、選定した海外輸入商品も取り扱い、一般的な住宅設備とは異なるデザイン価値を訴求している。また、住宅事業では同社独自のデザインコードを活用した「ASOLIE」や、家づくりを希望する顧客と専門家をつなぐプラットフォーム「SUVACO」も展開しており、単なる建材販売にとどまらず、空間づくり全体に関わる事業領域へ広げている。

2. 沿革
同社の源流は、1979年8月に創業者の山根幸治(やまねこうじ)氏が大阪市淀川区で設立した株式会社三輪(2008年に株式会社サンワカンパニーへ社名変更)にある。創業当初は建築資材の輸入販売を目的とした会社であり、木材や石材などの輸入建材を扱う卸売業が祖業であった。住宅設備・建築資材業界ではメーカー、商社、工務店、施主の間に複雑な流通構造が存在していたが、同社は2000年3月に住宅設備機器・建築資材のインターネット通信販売を開始し、業界の商慣習とは異なる販売モデルへ大きく舵を切った。これが現在のEC販売モデルの出発点となった。

転機となったのは2代目社長である山根太郎(やまねたろう)氏への事業承継である。同氏は大学卒業後、伊藤忠商事<8001>に入社。当初は家業を継ぐ前提ではなかったものの、創業者である父の病気を機に2014年4月に入社し、同年6月に代表取締役社長に就任した。就任当時は東京証券取引所マザーズ(現 グロース市場)上場企業の最年少社長とされ、異業種で培った商社経験や海外経験を生かし、EC、デザイン、ブランド戦略を重視する経営へ転換した。商品ごとの価格戦略や自社ブランド商品の訴求を強め、住宅設備機器・建築資材を単なる資材ではなく、空間価値を構成するプロダクトとして展開する方向性を打ち出した。

同社は2013年9月に東京証券取引所マザーズに株式を上場後、ショールーム網の拡充、海外拠点の設立、スマートショールーム(R)の開設など、オンラインとリアルの接点を広げながら成長基盤を整備した。2024年10月には、社名を株式会社サンワカンパニーから株式会社ミラタップへ変更した。新社名には、指先1つ、タップ1つで空間に関わるモノやサービスを届けるという意味が込められており、ECを起点に空間領域を広げる姿勢を表している。

現在では、住宅設備機器・建築資材のEC販売を基盤として、キッチン、洗面台、バス、建具、タイル、床材などを展開している。2024年12月にはSUVACO事業及びリノベりす事業を譲り受け、住空間に関する情報接点の拡充も進めた。2026年9月期中間期は売上高が7,886百万円となり、中間会計期間として過去最高を達成した。足元ではロイヤルカスタマーの注文単価・注文回数の増加に加え、SNSやコンテンツ強化、AI活用やセキュリティ強化などのシステム投資を進めており、ECを核にした住宅設備機器のDX企業としての成長を続けている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)



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