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テノックス Research Memo(1):2026年3月期は北海道新幹線延伸事業ピークアウトも、収益性改善で増益確保

*11:41JST テノックス Research Memo(1):2026年3月期は北海道新幹線延伸事業ピークアウトも、収益性改善で増益確保
■要約

1. 基礎工事に特化、国内有数の技術力と信頼を誇る。海外事業やコンサルティング事業も展開
テノックス<1905>は、基礎工事に特化した建設事業を行っている。基礎工事は、戸建住宅やマンション、工場、道路・鉄道の橋梁など構造物の荷重を目に見えない地盤へ伝え、安全に支える工事であることから、施工への信頼が重要な前提条件となる。近年は大地震や大型台風、集中豪雨といった激甚災害に対する防災意識の高まりから、基礎工事への注目も増している。同社は、基礎工事のパイオニアとして、中低層建築物向けに業界で広く浸透しているテノコラム工法や、高速道路や新幹線などの土木工事に用いられるガンテツパイル工法を開発するなど、国内有数の技術力と信頼を誇る。同社の売上高の大半はこうした国内の基礎工事で、ほかに海外建設事業や土木建築コンサルティング全般等事業なども展開している。

2. 施工ラインナップのほか、技術提案が設計に反映されやすい「織り込む力」も強み
同社は豊富な施工ラインナップに強みがあり、鋼管杭工事や深層地盤改良工事を得意としてきた。近年では新たに既製コンクリート杭を使ったCP-X工法や浅層地盤改良のテノキューブ工法などをラインナップに加え、多彩な地盤に対応することが一層可能になった。また、施工状況をリアルタイムで確認できる施工管理システム、子会社が擁する工事技能者集団・各種機材による高い施工力・施工品質、さらには工法提案から施工までの一貫体制を整えていることも強みである。基礎工事は構造物で最も重要な工程のため、発注段階から設計業者などと直接的なつながりができ、同社の技術提案が設計に反映されるケースが多く、ゼネコンからの発注機会も増えているようだ。同社はこれを「織り込む力」と呼び、ビジネスモデル上の大きな強みとなっている。

3. 北海道新幹線延伸事業ピークアウトも、効率向上などにより2ケタ営業増益を達成
2026年3月期の業績は、売上高が21,093百万円(前期比11.1%減)、営業利益が1,289百万円(同15.6%増)と、減収ではあったが2ケタ増益となった。売上面では、大型の地盤改良工事は増加したが、北海道新幹線延伸事業の大型杭工事がピークアウトしたことが要因である。大型の土木プロジェクトから安定した収益の建築事業へと、売上高の中心がシフトする期だったと言える。営業利益面では、人員増加やベースアップによる人件費など販売費及び一般管理費が増加したものの、施工効率の向上や営業努力による契約条件の最適化、加えて材料手配を必要としない工事だけの特殊な請負により一時的に採算が引き上げられたことが寄与した。利益率が大きく向上したわけだが、なかでも売上総利益率は、一時的な要因を除いた巡航ベースでも大きく改善して過去最高となった。

4. 営業減益予想も、重要戦略で住宅市場を成長領域として取り込む
2027年3月期の業績予想について、同社は売上高23,000百万円(前期比9.0%増)、営業利益1,150百万円(同10.8%減)を見込んでいる。期待のリニア中央新幹線プロジェクトは受注が遅れる見通しとなったが、国内建築事業がけん引して売上高は2ケタ近い増収を見込んでいる。営業利益は、工事のみなどの特殊な請負は見込まず、人件費や減価償却費の増加、本社移転関連費用などの成長投資負担を織り込んで減益予想となった。中期経営計画における重要戦略の成果として、同社は2026年1月にジャパンホームシールド(株)と資本・業務提携して持分法適用会社とし、同社グループの周辺領域を含めた価値創出を行う「グレーターテノックス」が始動した。これにより、非住宅市場とほぼ同規模の住宅市場を新たな成長領域とし、さらに住宅の基礎工事に本格的に取り込む準備も整った。

■Key Points
・基礎工事に特化した建設事業を展開、豊富な施工ラインナップや「織り込む力」も強み
・2026年3月期は北海道新幹線延伸事業ピークアウトも、収益性改善で増益確保
・2027年3月期は先行投資で減益予想も、中期経営計画の重要戦略は資本・業務提携で成果

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)



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