フィスコニュース
ヒーハイスト Research Memo(5):現中期経営計画は見直し、新中期経営計画を検討中。株主還元強化等は継続
2026/08/06 11:05
*11:05JST ヒーハイスト Research Memo(5):現中期経営計画は見直し、新中期経営計画を検討中。株主還元強化等は継続
■中長期の展望
1. 中期経営計画(数値目標)の見直し
ヒーハイスト<6433>では2023年6月27日に中期経営計画を発表し、今後の中期的戦略(重点施策)として、「スマート生産」「直動機器の製品力強化」「稼働率の平準化(機会損失の回避)」を掲げ、さらに低採算製品からの撤退を検討し、リソースを高収益製品に集中すること(製品群のスクラップ&ビルド)を進める計画であった。しかし、足元の事業環境が大きく変化してきたことを踏まえて計画を一旦見直し、最終年度である2027年3月期の目標を売上高は2,066百万円、営業利益は101百万円とした。
なお、2028年3月期を初年度とする新しい中期経営計画を策定するか、現在検討中である。
2. 中期経営計画の主な取り組み
足元の業績は低迷しているが、以下の5つの施策を実行している。
(1) 株主還元の強化
・上場20周年記念配当の実施。
・配当方針として、連結配当性向30%以上とする。
・自己株式の取得を有効に活用し、人事戦略等に使用する。
・社員持株会奨励金付与率を5%から50%に増額し、社員の株式購入機会の増加を促進し、安定的な株式購入需要を確保することで、出来高の増加に寄与し、株式市場での流動性向上を図る。
(2) IR活動の充実
より多くの投資家に同社の情報を伝えるため、今まで以上にIR活動を強化する。具体的には、以下の取り組みを中心に情報発信を一層推進する。
・決算説明資料を「ログミーFinanceの説明書き起こし」により、内容のより深い事業理解へつなげ、同時に、多くの投資家に配信し、これまで以上に投資家へ情報の裾野を広げる取り組みを進める。
・スポンサードレポートとして「FISCO企業調査レポート」を開示している。
・自社HP等でのIR/PR情報発信を強化する。
・1on1ミーティングの実施など。
(3) サステナビリティに関する取り組み
・太陽光発電の設置(年間発電量約162,000kwh、CO2排出量年間約60.65tの削減を見込む。)
・廃棄物を固形燃料へ再利用「RPF」(Refuse Paper & Plastic Fuel)
・フードドライブ事業参加(食品廃棄ロスを減らし、子ども食堂へ食品を寄付)
・国際協力活動支援(チャイルド・スポンサーシップ)(貧困に苦しむ支援地域の環境整備を支援)
・紙のエコ化(卵の殻のリサイクル)エコペーパー「CaMISHELL(R)」の使用
(4) 人的資本経営を意識した取り組み
・事業推進の核となる人材の育成
・教育制度の拡充
・海外人材の活用
・女性管理職の登用
・男性の育児休暇取得
・奨学金返還支援手当の導入
・社員持株会奨励金付与率を5%から50%に増額し、福利厚生の充実により、社員と会社とのエンゲージメント向上を高め、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図る。
(5) パートナーシップ構築宣言で協力会社との関係強化
3. 事業領域の整理
同社は、顧客満足度等の「効果の高さ」と、工数等の「実行のしやすさ」の観点から事業領域を捉え、今後取り組むべき領域と、今集中すべき領域に整理して推進している。
4. KyoHAプロジェクトへの参画
(1) KyoHAプロジェクトの概要
同社が今後取り組みを進める事業の1つが、(一社)KyoHA(京都ヒューマノイドアソシエーション)が実施するヒューマノイドロボットプロジェクトである。KyoHAは、純国産のヒューマノイドロボットの開発を目的とする産業連携の枠組みとして、早稲田大学、(株)テムザック、村田製作所<6981>、SREホールディングス<2980>が2025年に設立した団体である。米国や中国の企業を中心にヒューマノイドロボット開発が進展するなかで、日本のヒューマノイドロボット産業の再興を図るとともに、自然災害や労働力不足などの国内の社会課題に対する解決策として、ヒューマノイドロボットの国産開発体制の整備を目指している。KyoHAプロジェクトには、アイシン<7259>や住友電気工業<5802>など多くの企業が参画している。
KyoHAプロジェクトでは、以下の5点を実施する。
1) ハードウェア開発の国産連携体制構築
精密部品、アクチュエーター、センサー、油圧制御など、日本が誇る高度な技術を連携させ、ヒューマノイドロボットのハードウェア開発に特化した産学連携ネットワークを構築する。
2) 過酷環境下ロボットの開発
第1フェーズとして、災害現場や崩落現場など、過酷な環境下で人命救助・災害対応を担うヒューマノイドロボットの実装を目指し、社会課題の解決と技術検証を両立させる。
3) 日本を中核としたサプライチェーン構築
製造・試作・検証・導入までを見据えた国産サプライチェーンの再設計を行い、持続可能な産業基盤を京都・日本から構築する。
4) 経済的波及効果と産業競争力の強化
ヒューマノイドロボットの普及により多様な業種との連携を促進し、国内外における日本の産業競争力を強化する。
5) ソフトウェア・AIとの連携による価値最大化
ハードと連携するAIや制御技術の進化により、柔軟で賢く動けるヒューマノイドロボットの実現を目指す。
(2) KyoHAプロジェクトにおける同社の強み
KyoHAプロジェクトにおける同社の強みとしては、直動技術、球面軸受で培った球面加工技術、レース用部品で経験・蓄積したノウハウが挙げられる。これらの強みを組み合わせることにより、危険な環境で人に代わって作業するヒューマノイドロボットを開発し、社会課題の解決に貢献する。
■株主還元策
2027年3月期は年間2円配当予想、株主優待制度を導入済み
同社は株主還元策として配当を実施している。2024年3月期及び2025年3月期は当期純損失を計上したが、年間1円の配当を行った。2026年3月期は再び赤字決算となったため、配当を見送った。2027年3月期は黒字決算を予想していることから、年間2円の配当を行う予定だ。
加えて、より多くの投資家に同社株を保有してもらう目的で株主優待制度を導入している。2025年11月に株主優待制度の変更を発表し、従来は3月末日の株主名簿に100株以上の同社株式を保有している株主にQUOカード3,000円分を進呈していたが、変更後は、2025年以降の毎年3月末日の株主名簿に1,000株以上を1年以上保有する株主に、デジタルギフト5,000円分を進呈する。
厳しい業績にもかかわらず配当及び株主優待を行っている点は評価できるが、まずは収益を安定化させ、さらに利益を伸ばして増配することに期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<HN>
■中長期の展望
1. 中期経営計画(数値目標)の見直し
ヒーハイスト<6433>では2023年6月27日に中期経営計画を発表し、今後の中期的戦略(重点施策)として、「スマート生産」「直動機器の製品力強化」「稼働率の平準化(機会損失の回避)」を掲げ、さらに低採算製品からの撤退を検討し、リソースを高収益製品に集中すること(製品群のスクラップ&ビルド)を進める計画であった。しかし、足元の事業環境が大きく変化してきたことを踏まえて計画を一旦見直し、最終年度である2027年3月期の目標を売上高は2,066百万円、営業利益は101百万円とした。
なお、2028年3月期を初年度とする新しい中期経営計画を策定するか、現在検討中である。
2. 中期経営計画の主な取り組み
足元の業績は低迷しているが、以下の5つの施策を実行している。
(1) 株主還元の強化
・上場20周年記念配当の実施。
・配当方針として、連結配当性向30%以上とする。
・自己株式の取得を有効に活用し、人事戦略等に使用する。
・社員持株会奨励金付与率を5%から50%に増額し、社員の株式購入機会の増加を促進し、安定的な株式購入需要を確保することで、出来高の増加に寄与し、株式市場での流動性向上を図る。
(2) IR活動の充実
より多くの投資家に同社の情報を伝えるため、今まで以上にIR活動を強化する。具体的には、以下の取り組みを中心に情報発信を一層推進する。
・決算説明資料を「ログミーFinanceの説明書き起こし」により、内容のより深い事業理解へつなげ、同時に、多くの投資家に配信し、これまで以上に投資家へ情報の裾野を広げる取り組みを進める。
・スポンサードレポートとして「FISCO企業調査レポート」を開示している。
・自社HP等でのIR/PR情報発信を強化する。
・1on1ミーティングの実施など。
(3) サステナビリティに関する取り組み
・太陽光発電の設置(年間発電量約162,000kwh、CO2排出量年間約60.65tの削減を見込む。)
・廃棄物を固形燃料へ再利用「RPF」(Refuse Paper & Plastic Fuel)
・フードドライブ事業参加(食品廃棄ロスを減らし、子ども食堂へ食品を寄付)
・国際協力活動支援(チャイルド・スポンサーシップ)(貧困に苦しむ支援地域の環境整備を支援)
・紙のエコ化(卵の殻のリサイクル)エコペーパー「CaMISHELL(R)」の使用
(4) 人的資本経営を意識した取り組み
・事業推進の核となる人材の育成
・教育制度の拡充
・海外人材の活用
・女性管理職の登用
・男性の育児休暇取得
・奨学金返還支援手当の導入
・社員持株会奨励金付与率を5%から50%に増額し、福利厚生の充実により、社員と会社とのエンゲージメント向上を高め、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図る。
(5) パートナーシップ構築宣言で協力会社との関係強化
3. 事業領域の整理
同社は、顧客満足度等の「効果の高さ」と、工数等の「実行のしやすさ」の観点から事業領域を捉え、今後取り組むべき領域と、今集中すべき領域に整理して推進している。
4. KyoHAプロジェクトへの参画
(1) KyoHAプロジェクトの概要
同社が今後取り組みを進める事業の1つが、(一社)KyoHA(京都ヒューマノイドアソシエーション)が実施するヒューマノイドロボットプロジェクトである。KyoHAは、純国産のヒューマノイドロボットの開発を目的とする産業連携の枠組みとして、早稲田大学、(株)テムザック、村田製作所<6981>、SREホールディングス<2980>が2025年に設立した団体である。米国や中国の企業を中心にヒューマノイドロボット開発が進展するなかで、日本のヒューマノイドロボット産業の再興を図るとともに、自然災害や労働力不足などの国内の社会課題に対する解決策として、ヒューマノイドロボットの国産開発体制の整備を目指している。KyoHAプロジェクトには、アイシン<7259>や住友電気工業<5802>など多くの企業が参画している。
KyoHAプロジェクトでは、以下の5点を実施する。
1) ハードウェア開発の国産連携体制構築
精密部品、アクチュエーター、センサー、油圧制御など、日本が誇る高度な技術を連携させ、ヒューマノイドロボットのハードウェア開発に特化した産学連携ネットワークを構築する。
2) 過酷環境下ロボットの開発
第1フェーズとして、災害現場や崩落現場など、過酷な環境下で人命救助・災害対応を担うヒューマノイドロボットの実装を目指し、社会課題の解決と技術検証を両立させる。
3) 日本を中核としたサプライチェーン構築
製造・試作・検証・導入までを見据えた国産サプライチェーンの再設計を行い、持続可能な産業基盤を京都・日本から構築する。
4) 経済的波及効果と産業競争力の強化
ヒューマノイドロボットの普及により多様な業種との連携を促進し、国内外における日本の産業競争力を強化する。
5) ソフトウェア・AIとの連携による価値最大化
ハードと連携するAIや制御技術の進化により、柔軟で賢く動けるヒューマノイドロボットの実現を目指す。
(2) KyoHAプロジェクトにおける同社の強み
KyoHAプロジェクトにおける同社の強みとしては、直動技術、球面軸受で培った球面加工技術、レース用部品で経験・蓄積したノウハウが挙げられる。これらの強みを組み合わせることにより、危険な環境で人に代わって作業するヒューマノイドロボットを開発し、社会課題の解決に貢献する。
■株主還元策
2027年3月期は年間2円配当予想、株主優待制度を導入済み
同社は株主還元策として配当を実施している。2024年3月期及び2025年3月期は当期純損失を計上したが、年間1円の配当を行った。2026年3月期は再び赤字決算となったため、配当を見送った。2027年3月期は黒字決算を予想していることから、年間2円の配当を行う予定だ。
加えて、より多くの投資家に同社株を保有してもらう目的で株主優待制度を導入している。2025年11月に株主優待制度の変更を発表し、従来は3月末日の株主名簿に100株以上の同社株式を保有している株主にQUOカード3,000円分を進呈していたが、変更後は、2025年以降の毎年3月末日の株主名簿に1,000株以上を1年以上保有する株主に、デジタルギフト5,000円分を進呈する。
厳しい業績にもかかわらず配当及び株主優待を行っている点は評価できるが、まずは収益を安定化させ、さらに利益を伸ばして増配することに期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<HN>


フィスコニュース
新着コラム/レポート




















