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システムサポート Research Memo(4):クラウドインテグレーション事業を中心に5つの事業を展開(2)

*11:34JST システムサポート Research Memo(4):クラウドインテグレーション事業を中心に5つの事業を展開(2)
■会社概要

(1) クラウドインテグレーション事業
システムサポートホールディングス<4396>のクラウドインテグレーション事業では、ServiceNowやAWS、Microsoft Azure、Google Cloud、Oracle Cloud Infrastructureなど各種クラウド基盤・サービスの導入・利用支援やライセンスの再販(リセール)を行っている。2026年6月期の売上構成比は、ServiceNow関連が32.0%と最も高く、AWS関連が25.2%、Google Cloud関連が17.3%、Microsoft Azure関連が9.8%となっており、そのほかSnowflake関連など各種クラウド関連サービスの導入・利用支援を行っている。また、ストック型ビジネスとなるリセールの売上比率は30.3%を占めている。

クラウド関連の受注案件は、クラウド事業者からの紹介あるいは既存顧客からの追加発注が多いため、各種クラウド基盤の認定技術者を数多く育成し顧客満足度の高い開発実績を積み重ねることが、受注拡大の重要なポイントとなる。AWS、Microsoft Azure、Google Cloud、Oracle関連のAwardでも数多くの表彰を受けており、新規案件の獲得につながっている。収益性は比較的安定しており、なかでもServiceNow関連については、国内でいち早く参入し多くの開発実績を積み重ねてきたこともあり、クラウド関連の中ではもっとも高い収益性を確保しており(2026年6月期の売上総利益率は46.7%で事業セグメント全体の29.8%を大きく上回る)、売上総利益に占める比率は50.1%となっている。

なお、リセールはデータ利用量に応じた従量課金による売上が中心で、クラウド事業者からドル建てで同社に請求が送られ、それを同社が円換算して一定のマージンを上乗せしたうえで、円建てで顧客に請求している。決済期間は平均で1~2ヶ月程度であるが、この間に急激に為替が円安に振れた場合はドル建て債務に関する為替差損が発生する。

(2) システムインテグレーション事業
システムインテグレーション事業は、企業のITシステムのコンサルティング・設計・開発・運用保守のほか、ERPパッケージの導入・利用にかかる技術支援、Oracleデータベース等のインフラ構築(Oracle Cloud Infrastructure関連はクラウドインテグレーション事業に含む)が含まれる。2026年6月期の売上構成比は、ITシステム開発が62.0%と過半を占め、ERP関連が25.0%、データベース関連が13.0%と続く。

ERP構築を中心とした大規模プロジェクトについては、納期遅延などによる不採算発生リスクを避けるため、直接受注ではなく二次請けで受注するケースも多い。大規模プロジェクトは長期間にわたって売上貢献するため、エンジニアの稼働率を一定水準維持する役目を果たしている。なお、コミュニケーション・プランニングやエコー・システムのシステム開発売上高も同事業に含まれる。

(3) アウトソーシング事業
アウトソーシング事業は、子会社のイーネットソリューションズが運営する国内2ヶ所のデータセンター(東京、金沢)における運営サービスが売上高の79.1%と大半を占め、残り20.9%をデータ分析・入力サービスやニアショアによるシステム運用保守サービスで占めている。

データセンターについては、企業のプライベートクラウドのインフラ用あるいはBCP対策・データバックアップ管理用として主に利用されており、顧客数は約1,050社である。データセンターの顧客獲得施策、またアップセル施策として、地震情報と連動して社員の安否確認メッセージを自動で配信する緊急通報・安否確認サービスやワークフローサービス、オンラインストレージサービスなど、各種オプションサービスを提供しており、競合他社との差別化を図っている。データセンターサービスは、顧客数の増加及び顧客の利用業務拡大により月額売上が積み上がるストック型の収益構造となっており、収益性は比較的安定している。また、サーバー等の能力増強投資は需要に応じて適宜実施している。

(4) プロダクト事業
プロダクト事業では、各種プロダクト(ソフトウェア)の開発及び販売やサービス提供を行っており、顧客ニーズに応じたカスタマイズ開発にも対応している。現在の主力製品は、卸・小売業界向けを中心としたモバイル受発注システム「MOS」、建築業向け工事情報管理システム「建て役者」、勤怠・作業管理システム「就業役者」、クラウド型シフト管理システム「SHIFTEE」などがある。また、新たに子会社に加わったエコー・システムが企業向けに開発・提供している「お弁当EDI(注文管理)システム」なども同事業に含まれる。

不定期にカスタム開発案件を受注するほか、導入時にハードウェアの売上を計上することもあるため、月額課金収入の売上比率は5~6割の水準で推移しているが、顧客件数の積み上がりによって同比率は上昇していくことが予想される。販売については直販が多いが(「建て役者」はOEMが多い)、販売力強化のため代理店施策にも積極的に取り組んでいる。

(5) 海外事業
海外事業は、北米に展開している日系企業向けに、米子会社でシステムインテグレーションサービスや人材紹介サービスを、カナダの子会社で給与・会計業務のアウトソーシングサービスを主に展開している。2024年7月にシステムインテグレーション事業をMultiNet Internationalから事業譲受したことによりニューヨークとヒューストンが事業拠点として加わり、米国での営業エリアが従来の西海岸から東海岸、中西部、南部まで広がった。

(6) グループ企業と従業員数
同社の子会社は、積極性と迅速性をもって常に顧客に新たなソリューションを提供するため、機能別・業種別に専門特化している。2026年6月期末の連結従業員数は前期末比280人増の1,992人で、従業員の84%が技術者で占められている。地域別では首都圏で約5割を占め、そのほか北陸、関西、東海、中国エリアでバランスよく人材採用を進めている。

IT人材の慢性的な不足により技術者の流動化が進むなかで、同社の退職率は7.2%と業界平均(10.2%)を下回る水準で維持し続けている点は高く評価される。これは給与処遇の向上だけでなく、技術者としてのスキルアップを図るための資格取得支援制度(費用の全額支給)やテレワーク環境を整備するなど働く環境の改善、社員のキャリアアップ支援に積極的に取り組んでいることが背景にあると見られる。同社が主要クラウド基盤やサービスの導入支援を手掛けており、多様な技術資格を取得できる環境が整備されていることも採用面でプラスに働いていると見られる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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