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GMO-GS Research Memo(3):AI時代の「信頼インフラ」を担う世界トップクラス企業(2)

*12:03JST GMO-GS Research Memo(3):AI時代の「信頼インフラ」を担う世界トップクラス企業(2)
■会社概要

3. 事業内容
GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>は、電子認証・印鑑事業、クラウドインフラ事業、DX事業の3領域を中心に事業を展開している。社会のデジタル化や企業活動のオンラインシフトに加え、足元では生成AIをはじめとするAIの企業活動への実装が急速に進んでおり、デジタル社会を支えるセキュリティや信頼性の重要性は一段と高まっている。AIの普及は企業の生産性向上や新たなサービス創出を促す一方、なりすましや不正アクセス、AIエージェントによる自律的なシステム利用など新たなセキュリティリスクにつながる可能性もある。

こうした環境下、同社は長年にわたりインターネットセキュリティ分野で培ってきた技術、サービス基盤、運用ノウハウ、顧客からの信頼を強みとして、AI時代に対応した事業基盤の構築を進めている。2026年からはAI領域への経営資源の集中を明確にし、既存の認証・セキュリティ事業との融合による新たな成長機会の取り込みを図っている。

近時「SaaS is Dead」といった議論もなされているが、同社が担うのは個別アプリケーションの優劣を超え、デジタル社会、さらにはAI社会の前提条件となる「信頼のインフラ」である。世界規模で運用される認証基盤を中核に、オンライン取引や行政・金融を含む幅広い領域で不可欠なセキュリティを提供してきた同社にとって、AIの社会実装の進展は新たな事業機会となり得る。AI時代において「誰が、何を、どの権限で行っているのか」を安全に確認・管理する重要性が高まるなか、同社の存在感は一段と高まるものと弊社では評価している。

(1) 電子認証・印鑑事業
電子認証・印鑑事業は、電子認証局の運営を基盤に、インターネット上の通信や手続における真正性と安全性を担保するサービス群で構成される。具体的には、Web通信の暗号化に用いられるSSLサーバ証明書の提供、電子契約(電子署名)による契約・承認プロセスのデジタル化、並びにクラウド型ID管理による認証強化・アクセス統制を中心領域とする。

SSL領域では、オンライン審査により発行までのリードタイム短縮を志向したクイック認証SSLを提供し、Webサイト運営者が暗号化通信を導入しやすい設計としている。電子契約領域では、電子データに電子証明書で電子署名することにより、書面契約と同様の証拠力を確保しつつ、締結から管理までをクラウド上で完結させる「GMOサイン」を提供する。ID管理領域では、ユーザーのID管理、アクセスコントロール、シングルサインオンを実現するクラウド型IDマネジメントサービスとして「GMOトラスト・ログイン」を展開する。

周辺領域として、電子認証サービスのノウハウを生かしたオンライン本人確認サービスである「GMO顔認証eKYC」を提供するほか、IoTの普及で増加する接続機器の認証・鍵管理ニーズに対応するサービスとして「マネージドPKI IoT byGMO」を提供し、認証局機能の提供に加えて運用面の支援も想定している。

(2) クラウドインフラ事業
クラウドインフラ事業は、企業のWeb活用に必要なサーバー・クラウド基盤の提供と運用支援を担う。サービスはGMOクラウドブランドを軸に、用途や規模に応じたクラウド基盤とホスティングを用意し、顧客のシステム運用負担の軽減と安定稼働の確保を支援する。

基盤サービスとして、国産IaaS型クラウドの「GMOクラウドALTUS」、専有型の基盤構成を想定した「GMOクラウド Private」、仮想サーバーとしての「クラウドVPS byGMO」、レンタルサーバーの「iCLUSTA+ byGMO」及び「WADAX byGMO」、専用ホスティングとしてのGMOクラウド専用サーバー等を提供する。加えて、クラウド活用の高度化に伴う設計・構築・監視・運用のニーズに対し、AWSの導入支援から運用までを支援対象とする「CloudCREW byGMO」を展開する。

セキュリティ及び運用周辺では、Webサイトやアプリケーションのリスク検知と対処を想定した「SiteLock」、Webサイトデータやデータベースのバックアップと監視を行う「torocca! byGMO」、外部公開サーバーへの攻撃を遮断するクラウド型IPS+WAFの「攻撃遮断くん」を提供し、インフラ運用における事故・攻撃リスクの低減を図る。

(3) DX事業
DX事業は、デジタル技術を活用して企業の業務効率化と高付加価値化を支援する領域である。クラウド・ホスティングで培った基盤を背景とした現場業務のデータ化・自動化などの用途別のサービスを展開している。

「hakaru.ai byGMO」は、スマートフォンでメーターを撮影し、AIで数値を読み取って集計・台帳記録までを行うサービスである。古いアナログメーターにも対応し、製造工場や不動産管理等の点検業務の効率化やデータ化を支援する。

さらに、2026年4月に連結子会社化したストラテジット(現 GMO AIコネクト)が展開する「JOINT AI Flow byGMO」をAI戦略の中核に位置付けている。同サービスは、ChatGPTやCopilot、Claudeなどの生成AIと、SaaSやオンプレミスを含む企業の多様な業務システムを連携する生成AI×業務システム連携プラットフォームである。APIコネクタ付きのMCP構築基盤を通じて複数のシステムを横断的につなぐことで、企業によるAIエージェントの業務活用を支援する。今後は同社が強みとする認証セキュリティ技術を組み合わせることで、安全なAI活用環境の構築を進める。また、「GMOサイン」など既存サービスとの連携も進めており、AIエージェント時代に対応したサービスへの進化を目指している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)




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