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アルプス技研 Research Memo(5):2026年12月期の期初予想を据え置き、増収増益を見込む
2026/09/24 13:18
*13:18JST アルプス技研 Research Memo(5):2026年12月期の期初予想を据え置き、増収増益を見込む
■アルプス技研<4641>の業績見通し
1. 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期の連結業績については、期初予想を据え置き、売上高を前期比5.4%増の55,500百万円、営業利益を同5.6%増の5,700百万円、経常利益を同4.6%増の5,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同2.0%減の3,900百万円と増収増益(親会社株主に帰属する当期純利益を除く)を見込んでいる。なお、親会社株主に帰属する当期純利益のみ減益となるのは、賃上げ促進税制の適用から除外されることを想定したことによる。
旺盛な研究開発投資が続く自動車及び半導体関連のほか、航空宇宙分野の需要を取り込み、売上高・利益ともに拡大傾向が継続するとの見通しだ。
2. 弊社の見方
不安定な国際情勢や市場環境の影響には引き続き注意が必要であるものの、中間期業績が予想に対して順調に進捗したことに加え、成長分野の需要を取り込みながら稼働人数や契約単価が高水準で推移していること、ものづくり事業などを含めたグループ子会社も好調であることなどから、同社の業績予想の達成は十分に可能であると弊社では見ている。一方、注目すべきは2027年12月期以降の業績拡大に向けた取り組みである。特に新卒、キャリアともに採用環境が厳しくなっているなかで、人的資本の質と量の確保は最大の課題と言える。同社ではインターンシップ制度(就業体験)を活用し、着実に採用強化を図る方針である。また、新領域への挑戦に向けてグループ一体で取り組んでいる航空宇宙関連やロボットなどから想起される企業イメージは、「ものづくり」としての魅力を訴えるうえでもプラスに働くと推察され、そのブランド認知を採用活動にどのように生かしていくのかが今後のカギを握ると言えそうだ。
■中長期の成長戦略
最先端技術による新領域への挑戦と新たな収益柱の育成で持続的な成長へ
1. 第12次5ヶ年計画(定性目標)
同社は創業以来、5年単位の定性目標及び3ヶ年の定量目標(ローリング方式による中期経営計画)を推進してきた。55周年を迎えた2023年7月には、2028年までにありたい姿として第12次5ヶ年計画(定性目標)を公表した。「技術を活用し共創社会のパートナーへ挑戦」をテーマに掲げ、以下の4つの施策に取り組む方針である。もっとも、これまで掲げてきた方向性に大きな変更はなく、さらにフェーズを上げることにより、持続的成長に向けた基盤強化を目指す。最大のポイントは、生成AIなどに代表される最先端技術の発展、政府が方針として取り組む航空宇宙分野への投資拡大、環境対策や脱炭素化に向けた社会的要請の高まりなどを背景として、これまで想定していなかった新たな市場やサービスが生まれてくることを視野に入れ、これらを先取りすべく人材の教育に取り組んでいくところにある。
(1) 技術系アウトソーシング事業の新領域への挑戦
最先端の技術を身に付けた技術者を育成し、既存の枠に捉われない新たな事業・業務の領域へ挑戦する。特に半導体や航空宇宙を成長分野と定め、人材育成等を通じて着実に稼働人数を増やしている。
(2) 新たな収益の柱を創る
農業・介護事業は、テクノロジーとの融合を強化し、事業の拡大と収益力の向上を目指す。これに加えて、ものづくり、宇宙事業、受託事業、サプライチェーンマネジメントに注力することで新たな収益の柱とする。
(3) 持続可能で豊かな社会の創生へ貢献
同社グループの持つ技術力・人間力を生かして地方創生につながる新規事業の創出を目指す。農業関連分野については、子会社再編(農業生産事業と農業人材派遣事業の分離等)により効率化や成長スピードを追求していく考えだ。一方、「アルプス技研ファームとかち」で取り組む先進的な農業生産事業やサービス付き高齢者向け住宅の運営などでは具体的な成果が出始めている。
(4) デジタル化で多様な人材が活躍する組織・風土の醸成
社内に点在している経営資源を一元管理し効率化を進めることで、多様な人材がより活躍できる体制を目指す。
2. 中期経営計画(3ヶ年の定量目標)
2026年2月には3ヶ年の定量目標(ローリング方式)を公表した。第12次5ヶ年計画の最終年度でもある2028年12月期の目標として売上高61,500百万円、営業利益6,250百万円、経常利益6,350百万円、親会社株主に帰属する当期純利益4,300百万円を目指すとともに、ROEは20%以上を確保する計画である。
3. 弊社の注目点
同社の事業展開の方向性は、産業構造の変化や社会的課題を見据えた合理的な戦略であると弊社では評価しており、新規事業を含めた新たな技術分野への対応をいかに持続的な成長に結び付けていくかが今後の注目点だ。一方、生成AIやAIエージェントの急速な進展により、派遣業界の事業縮小を懸念する声も聞かれるが、同社の場合はものづくりを中心に専門性の高い技術・知見領域に特化しており、AIにそのまま置き換わるものではない。むしろ、AI活用により生産性(1人当たり売上高)を高め、人材不足の解消につなげることができれば、同社にとって構造的な変革の好機となり得るだろう。また、航空宇宙分野を含むものづくり事業についても、外部環境(政府予算を含む投資需要の拡大)及び内部環境(推進体制の整備)がともに軌道に乗りつつあり、今後いかに需要を取り込み、高単価につなげられるかに注目したい。
■株主還元
連結配当性向50%以上が基本方針。年間配当は分割考慮前108.0円を予定
連結ベースでの配当性向は50%以上(中間配当金は年間配当金の50%を目途)とし、業績にかかわらず、安定配当の見地から1株当たり年間配当10.0円を維持することを基本方針としている。2026年12月期の1株当たり年間配当については、株式分割考慮前※1で前期と同額の108.0円(中間配当54.0円実施済、期末配当54.0円)※2を予定している(予想配当性向は54.4%)。
※1 株式流動性の向上などを目的として、2026年7月1日付けで株式分割(1株を3株に分割)を実施した。
※2 分割後の期末配当は1株当たり18.0円となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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■アルプス技研<4641>の業績見通し
1. 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期の連結業績については、期初予想を据え置き、売上高を前期比5.4%増の55,500百万円、営業利益を同5.6%増の5,700百万円、経常利益を同4.6%増の5,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同2.0%減の3,900百万円と増収増益(親会社株主に帰属する当期純利益を除く)を見込んでいる。なお、親会社株主に帰属する当期純利益のみ減益となるのは、賃上げ促進税制の適用から除外されることを想定したことによる。
旺盛な研究開発投資が続く自動車及び半導体関連のほか、航空宇宙分野の需要を取り込み、売上高・利益ともに拡大傾向が継続するとの見通しだ。
2. 弊社の見方
不安定な国際情勢や市場環境の影響には引き続き注意が必要であるものの、中間期業績が予想に対して順調に進捗したことに加え、成長分野の需要を取り込みながら稼働人数や契約単価が高水準で推移していること、ものづくり事業などを含めたグループ子会社も好調であることなどから、同社の業績予想の達成は十分に可能であると弊社では見ている。一方、注目すべきは2027年12月期以降の業績拡大に向けた取り組みである。特に新卒、キャリアともに採用環境が厳しくなっているなかで、人的資本の質と量の確保は最大の課題と言える。同社ではインターンシップ制度(就業体験)を活用し、着実に採用強化を図る方針である。また、新領域への挑戦に向けてグループ一体で取り組んでいる航空宇宙関連やロボットなどから想起される企業イメージは、「ものづくり」としての魅力を訴えるうえでもプラスに働くと推察され、そのブランド認知を採用活動にどのように生かしていくのかが今後のカギを握ると言えそうだ。
■中長期の成長戦略
最先端技術による新領域への挑戦と新たな収益柱の育成で持続的な成長へ
1. 第12次5ヶ年計画(定性目標)
同社は創業以来、5年単位の定性目標及び3ヶ年の定量目標(ローリング方式による中期経営計画)を推進してきた。55周年を迎えた2023年7月には、2028年までにありたい姿として第12次5ヶ年計画(定性目標)を公表した。「技術を活用し共創社会のパートナーへ挑戦」をテーマに掲げ、以下の4つの施策に取り組む方針である。もっとも、これまで掲げてきた方向性に大きな変更はなく、さらにフェーズを上げることにより、持続的成長に向けた基盤強化を目指す。最大のポイントは、生成AIなどに代表される最先端技術の発展、政府が方針として取り組む航空宇宙分野への投資拡大、環境対策や脱炭素化に向けた社会的要請の高まりなどを背景として、これまで想定していなかった新たな市場やサービスが生まれてくることを視野に入れ、これらを先取りすべく人材の教育に取り組んでいくところにある。
(1) 技術系アウトソーシング事業の新領域への挑戦
最先端の技術を身に付けた技術者を育成し、既存の枠に捉われない新たな事業・業務の領域へ挑戦する。特に半導体や航空宇宙を成長分野と定め、人材育成等を通じて着実に稼働人数を増やしている。
(2) 新たな収益の柱を創る
農業・介護事業は、テクノロジーとの融合を強化し、事業の拡大と収益力の向上を目指す。これに加えて、ものづくり、宇宙事業、受託事業、サプライチェーンマネジメントに注力することで新たな収益の柱とする。
(3) 持続可能で豊かな社会の創生へ貢献
同社グループの持つ技術力・人間力を生かして地方創生につながる新規事業の創出を目指す。農業関連分野については、子会社再編(農業生産事業と農業人材派遣事業の分離等)により効率化や成長スピードを追求していく考えだ。一方、「アルプス技研ファームとかち」で取り組む先進的な農業生産事業やサービス付き高齢者向け住宅の運営などでは具体的な成果が出始めている。
(4) デジタル化で多様な人材が活躍する組織・風土の醸成
社内に点在している経営資源を一元管理し効率化を進めることで、多様な人材がより活躍できる体制を目指す。
2. 中期経営計画(3ヶ年の定量目標)
2026年2月には3ヶ年の定量目標(ローリング方式)を公表した。第12次5ヶ年計画の最終年度でもある2028年12月期の目標として売上高61,500百万円、営業利益6,250百万円、経常利益6,350百万円、親会社株主に帰属する当期純利益4,300百万円を目指すとともに、ROEは20%以上を確保する計画である。
3. 弊社の注目点
同社の事業展開の方向性は、産業構造の変化や社会的課題を見据えた合理的な戦略であると弊社では評価しており、新規事業を含めた新たな技術分野への対応をいかに持続的な成長に結び付けていくかが今後の注目点だ。一方、生成AIやAIエージェントの急速な進展により、派遣業界の事業縮小を懸念する声も聞かれるが、同社の場合はものづくりを中心に専門性の高い技術・知見領域に特化しており、AIにそのまま置き換わるものではない。むしろ、AI活用により生産性(1人当たり売上高)を高め、人材不足の解消につなげることができれば、同社にとって構造的な変革の好機となり得るだろう。また、航空宇宙分野を含むものづくり事業についても、外部環境(政府予算を含む投資需要の拡大)及び内部環境(推進体制の整備)がともに軌道に乗りつつあり、今後いかに需要を取り込み、高単価につなげられるかに注目したい。
■株主還元
連結配当性向50%以上が基本方針。年間配当は分割考慮前108.0円を予定
連結ベースでの配当性向は50%以上(中間配当金は年間配当金の50%を目途)とし、業績にかかわらず、安定配当の見地から1株当たり年間配当10.0円を維持することを基本方針としている。2026年12月期の1株当たり年間配当については、株式分割考慮前※1で前期と同額の108.0円(中間配当54.0円実施済、期末配当54.0円)※2を予定している(予想配当性向は54.4%)。
※1 株式流動性の向上などを目的として、2026年7月1日付けで株式分割(1株を3株に分割)を実施した。
※2 分割後の期末配当は1株当たり18.0円となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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