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ETSグループ:大幅な増収増益を達成し、通期予想を上方修正、ストック型事業の多角化で企業価値向上へ加速

*12:56JST ETSグループ:大幅な増収増益を達成し、通期予想を上方修正、ストック型事業の多角化で企業価値向上へ加速
ETSグループ<253A>は、「この街に明かりを灯すのは私達〜100年の伝統から100年の未来へ〜」をパーパスに掲げ、架空送電線や特別高圧変電所建設といった電力エネルギーインフラを支える電気工事業を主力としつつ、ビル管理・賃貸管理を中心とする不動産関連事業を展開する純粋持株会社である。同社が発表した2026年9月期第3四半期決算は、主力である電気工事業の順調な工事進捗と採算性の改善が寄与し、売上高が前年同期比9.3%増の87億38百万円、営業利益が同71.0%増の9億49百万円、経常利益が同61.6%増の8億76百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同57.9%増の5億19百万円と大幅な増収増益を達成した。これに伴い、通期の連結業績予想の上方修正を発表しており、中核事業の好調と強固な施工体制を背景に高収益フェーズへの移行を鮮明にしている。

2026年9月期第3四半期決算動向:電力事業の利益率改善が寄与し大幅増益、通期計画を超過達成
第3四半期累計の業績は、売上高8,738百万円(前年同期比9.3%増)、営業利益949百万円(同71.0%増)となり、当初の通期営業利益予想(777百万円)を第3四半期時点で大幅に上回る力強い進捗を示した。セグメント別の動向を見ると、電気工事業の売上高は7,341百万円(前年同期比8.6%増)、セグメント利益は804百万円(同96.3%増)と大幅な伸びを記録した。内訳としては、宮城丸森幹線をはじめとする大型基幹送電線工事の着実な進捗に加え、追加工事の発生や厳格な原価管理・受注採算管理を通じた工事採算の改善が大幅増益を牽引した。また、設備事業においてもデータセンター関連や再エネ発電所の特別高圧受変電設備工事が順調に進捗し、増収に貢献した。不動産関連事業についても、ビル管理事業の順調な推移に加え、事業譲受した広島の不動産管理事業が新たに加わったことで、売上高は1,385百万円(同13.0%増)、セグメント利益は128百万円(同14.3%増)と堅調に拡大している。なお、受注高については前期に獲得した大型案件の消化を優先したことや設備事業における一部工事の見直し等から3,012百万円(前年同期比78.7%減)となったものの、これは想定通りのコントロールされた水準であり、繰越工事となる豊富な受注残高(109億34百万円)を確保している。

強固なビジネスモデルと競争優位性:直営ラインマン集団と特許工法、広域ネットワーク
同社の最大の強みは、創業100年を超える歴史に裏打ちされた高度な施工実績と、高所技術を持つ熟練作業員(ラインマン)を自社組織として抱える直営班体制にある。建設業界全体で深刻な人手不足が進む中、外注に過度に依存せず直営部隊と充実した安全・育成制度を保持していることが、不測の事態に対する迅速な対応力と極めて高い参入障壁を形成している。さらに、鉄塔嵩上げ装置「エナーク160」などの特許取得工法を有し、電力会社からの高い信頼を獲得している。営業エリアにおいても、持株会社体制のもとで中核のETSラインに加え岩井工業所やDCラインを傘下に収め、東北・関東・中部・近畿・中国・四国と北海道・九州を除く全国主要エリアを広く網羅する施工体制を確立している。これにより、グループ横断的な人材融通と施工効率の最適化を推進している。また、フロー型で業績の波が生じやすい電力工事に対し、ビル管理・賃貸管理を中心とする不動産関連事業をストック収益基盤として育成し、収益のボラティリティを緩和するポートフォリオ経営を推進している点も独自の戦略的優位性となっている。

通期業績見通しと成長戦略:通期予想の上方修正と電力インフラ投資の追い風
足元の好調な進捗を踏まえ、同社は2026年9月期の通期連結業績予想を修正した。修正後の業績予想は、売上高12,250百万円(前期比8.8%増、当初予想比3.4%増)、営業利益1,078百万円(同50.3%増、同38.8%増)、経常利益988百万円(同43.1%増、同32.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益564百万円(同20.9%増、同13.8%増)となり、3期中期経営計画の最終年度目標(売上高110億円、営業利益5億円)を大幅に超過達成する見込みである。中長期的な市場環境としては、生成AI普及に伴うデータセンター新設ラッシュや半導体工場の国内回帰、洋上風力を含む再生可能エネルギーの導入拡大、さらには高度経済成長期に整備された送電鉄塔の老朽化更新需要が本格化しており、電力各社による送電網への巨額投資が継続する極めて良好な事業環境が続く。同社はこれらの追い風を捉え、採算性を重視した厳選受注とグループシナジーによる施工体制の拡充を進めていく方針である。

株主還元と総括
株主還元方針については、中期経営計画において2026年9月期の総還元性向30%以上を掲げており、年間配当金は前期の17.0円から6.0円増配となる1株当たり23.0円(優待合算の総還元性向30.9%)を予想している。また、保有株式数と継続保有期間に応じた株主優待制度(Amazonギフトカード)も導入しており、資本効率(ROE)の向上とともに株主還元の充実に積極的に取り組んでいる。総じてETSグループは、脱炭素やデジタルインフラ拡大というメガトレンドの中心で不可欠な役割を果たす電力工事の強固な競争力と、ストック型ビジネスの多角化を両輪として高収益体制への転換を果たしつつある。通期業績の上振れ着地のみならず、市場の評価ギャップ是正に向けた次期中期経営計画での成長シナリオと還元方針の進展に引き続き注目したい。



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2026/09/25 15:30 現在

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