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ADワークスグループ Research Memo(7):不動産クラウドファンディング事業を2026年9月より開始(1)

*11:07JST ADワークスグループ Research Memo(7):不動産クラウドファンディング事業を2026年9月より開始(1)
■今後の成長見通し

3. 成長戦略
ADワークスグループ<2982>は2027年以降のさらなる飛躍に向け、コアスキルの強化によるアセット事業の進化とノンアセット事業の育成により事業ポートフォリオを拡張する。また、同社の強みを生かせる成長市場を見極め、成長・撤退の選別と資源の再配置を行うことで事業ポートフォリオを最適化し、資本効率及び企業価値の最大化を目指す方針だ。

アセットビジネスにおいては、顧客の多様化、アセットの多様化、エリアの拡大に取り組み、さらなる成長を目指す。顧客の多様化については、一棟再生販売事業に加えて、不動産小口化事業やオフィス区分事業に進出することで拡張してきた。また、アセットの多様化については、ホテル物件の取り扱いを2025年より開始したほか、2026年から系統用蓄電所事業を新たに開始した。エリアの拡大として、西日本エリアでの展開や海外事業についても米国だけでなく将来的にはアジア圏での展開についても検討を進めているようだ。

一方、ノンアセットビジネスでは不動産クラウドファンディング事業、大型不動産共同投資&AM(アセットマネジメント)受託事業、ホテル運営事業等を新規事業として育成し、2026年以降に順次、立ち上げていく方針だ。

(1) 不動産クラウドファンディング事業
同社は不動産クラウドファンディング事業について事業開始に必要な許認可※を取得し、2026年9月よりサービスを開始した。投資家の募集から利益の配当まですべてをWeb上で完結できることや、1万円と少額から出資できるため顧客層のさらなる広がりが期待でき、中長期的な成長期待は大きい。まずはテレビCMやWebマーケティングなどを通じて、同社サービスの認知度拡大とサービスの魅力を効果的に訴求する。同社サービスの強みとしては、1)年間1.4万件超の物件情報から良質な収益不動産を厳選して商品化できること、2)バリューアップ施策やリーシング力に強みを持ち、出口戦略を見据えた運用が可能であること、3)東証プライム上場企業として透明性の高い運営体制を構築していること、の3点になる。まずは、2026年内に複数のファンド募集を実施する予定にしている。当面は1号・2号事業者として収益不動産物件を保有するアセットビジネスで展開し、投資家基盤の構築と事業ノウハウを蓄積する。2028年以降はSPCの設立が可能な3号・4号事業者としての許認可も取得することで、ノンアセット型ビジネスへと転換を図り、収益不動産物件をオフバランス化することで資本効率を高めながら、成長を加速する戦略だ。顧客層が従来の投資商品とは異なるため、いかにブランド認知度を効率的に高めることができるかが成長のカギを握ると見られる。

※ 不動産特定共同事業法第2条第4項第1号及び第2号に係る電子取引業務の開始に関する、金融庁長官・国土交通大臣の認可。

(2) 系統用蓄電所事業
系統用蓄電所事業では、2026年3月に第1号案件の「ADW三重松阪市蓄電所」が稼働を開始したのに続き、同年8月に「ADW熊本益城町蓄電所」が竣工、稼働を開始した。第1号案件の順調な稼働状況を受け、事業用地取得目標を従来の10ヶ所から15ヶ所へ拡大し、収益機会のさらなる拡大を図る方針である。2026年末の稼働数は2ヶ所で、2027年末に8ヶ所、2028年末に15ヶ所まで拡大する計画だ。稼働済みを含めて公表済みの蓄電所(すべて出力約2MW/容量約8MWh)は11ヶ所で、このうち5ヶ所を九州圏、4ヶ所を東海圏、2ヶ所を関東圏で開発するなど、地域分散により事業リスクの軽減を図っている。

同社で試算した系統用蓄電所事業の継続的な運用収益(減価償却費控除前)は、年平均11ヶ所保有を前提とした場合、年間で約8億〜13億円となる見込みだ。減価償却費は定率償却のため、稼働初期段階は減価償却負担により利益寄与は軽微になる見通し。また、同社では市場環境に応じて蓄電所を適宜売却し、回収した資金で再開発を進めることを想定している。蓄電所の想定含み益としては15ヶ所保有前提で約17億円と試算しており、1ヶ所ごとに1億円強の含み益が発生することになる。なお、これらの想定シナリオは今後の制度変更や市場環境、電力需給状況などによって変動する可能性がある点には留意する必要がある。

系統用蓄電所事業の成長戦略として、まずは一定規模の運用実績と事業ノウハウを蓄積し、安定収益基盤を確立する。次のステップとして、蓄積した運用ノウハウ等を活用し、共同事業や開発支援フィービジネス(ノンアセットビジネス)を展開することで事業規模の拡大を図り、最終的には蓄電所の自社保有と売却を機動的に判断し、売却をする際には売却益の獲得だけでなく、売却後の蓄電所に関するアセットマネジメント受託サービスを提供し、受託フィーを獲得するなど、フィービジネスを拡大することで収益機会の多層化と資本効率の向上を目指す考えだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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